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2007年10月28日 (日)

竹ペンを作る道具

Dougu

竹ペンを作る道具で一番大切なのは切り出し小刀である。切り出し小刀は5種類ほど使い分けている。買ってきた切り出し小刀は、木工用に研がれているので、竹ペンを作るには竹用に研ぎなおさなければならない。竹は木よりも硬いので、木工用に研がれた切り出し小刀では刃が欠けて使えない。切り出し小刀の値段はピンキリで300円程度から数十万円のものまで用途により種類も多い。職人は柄のついたものはほとんど使わない。柄がついていると使いにくいし研ぎにくい。柄の変わりに籐を巻いたものもあるがこれも使いにくそうだ。僕はシュロ縄を巻いて使っている。切り出し小刀や、版画刀などは兵庫県の三木で作られた打ち刃物が良い。値段も1,500~5,000円程度で研ぎこめばよく切れる。竹細工には肥後守が良く使われているが僕はペンつくりに使わない。鮎刀など値段の高い小刀は刃が厚すぎてこれも竹ペンつくりには向かない。写真の3つの切り出し小刀は三木で作られた打ち刃物で値段は3つで15,000円程度である。使い込んで研ぎこめばもっと切れるようになる。

次に大切な道具はのこぎりである。昔は竹を切るのこぎりはなかったので、京都の竹材店などでは、柱時計のぜんまいを鍛冶屋で竹ひきのこ用に目立てをしてもらい、弓形に張って使っていた。僕も昔買って使っていたが良く切れなかった。現在は日本の工業力が発達したおかげで竹ひき専用ののこぎりが数社から販売されている。なかでも三木で作られているジェットソー・竹引きノコが良く切れる。ホームセンターで2,000円程度で買えるし、替刃は1,000円程度である。のこぎりの柄は籐を巻いたものが軽くて使いやすい。竹は硬いのですぐに切れ味が悪くなり、切った断面が汚くなるのでこまめに新しいものと取り替えなければならない。のこぎりが切れなくなって目立てをしようなどと考えないほうが良いだろう。カッターの刃と同じで使い捨てである。細い竹はゼットソーの竹引きノコでは切りにくいので、薄刃の目の細かい胴付ノコを使っている。

穴あけは、卓上ボール盤を使う。メーカー品は高いのでネットで調べて3分の1程度の値段で買ったものを使っている。充電式のハンドドリルでは正確な位置に穴を開けることができないし、下手をすると穴を開けるときに竹が割れる。

次回はアルカイック工房の竹ペンの作り方を紹介する予定である。

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